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ラストリア連邦と
吸血鬼の戦い──
二百年前。ラストリア帝国と吸血鬼の戦いの果てに、〝不死王〟ディーテ率いる吸血鬼の軍勢は帝国騎士団に敗北した。やがて騎士団は帝国の政権を奪い、『ラストリア連邦』を樹立。吸血鬼たちを「常若ノ国(ティル・ナ・ノーグ)」と呼ぶ海の果ての島に隔離した。その後、表向きは薄氷の関係を保ってきた二者だったが、吸血鬼たちからの申し入れにより、正式な和平を結ぶことになる。
ラストリア連邦の使者として常若ノ国へと赴いたのは、エヴァ・ヘルシング。吸血鬼を殺せる唯一の血族・ヘルシングの名を持ちながら、半吸血鬼(ダンピール)として生まれた彼女は、ある任務を受けていた。そして和平を申し出た吸血鬼たちにも、隠された目的が……。
それぞれの思惑が渦巻きあう、ラストリア連邦と常若ノ国。互いに銃口を向けあってきた、人間と吸血鬼。これは終わりと始まり、そして壮大なる愛と死の物語。劇団20周年を飾る第1作品──2017年に上演した音楽劇「砂の柩」の舞台、ラストリア連邦のもうひとつの歴史を描き出す。